任意整理・過払金返還請求

イントロダクション

任意整理の概要

適正金利に関する説明
任意整理の選択基準について

任意整理のデメリット

任意整理のメリット・デメリットに関する説明

減額和解

減額和解の過程の説明
具体的な減額計算例について

過払金返還請求

過払金返還請求の過程の説明
具体的な過払金計算例について

任意整理・過払金返還請求のご依頼・ご相談

任意整理・過払金返還請求のご依頼・ご相談は、当コンテンツの債務整理のご依頼・ご相談をご覧下さい。

任意整理の概要

任意整理は、裁判所を利用せず、債権者との交渉によって借金を整理する方法です。消費者金融(サラ金)などの高利業者からのキャッシング・ローンの金利(グレーゾーン金利)を見直して、適正利率により取引の再計算を行います。この再計算後の残存債務額(本来の残存債務額)を基準に、債権者と和解交渉を行います。引き直し計算の結果、債権者に対して余分に返済していた場合には、(元)債権者に過払金の返還を請求します。

任意整理の選択基準

各債権者に対する本来の残存債務の合計額(残存債務の総額)と、収入から生活費を引いた返済原資を比較し、充分返済が可能である場合に、任意整理を選択することになります。詳しくは、債務整理方法の選択 - 債務整理方法の選択基準をご覧下さい。

任意整理のデメリット

任意整理のメリット・デメリット
メリット
  • 過払金を他の債務に充当したり、一部債権者を除くなど、柔軟な処理ができる
  • 将来利息のカットを受けられる可能性が高い
デメリット
  • 適正利率による取引の再計算以上の減額は困難である
  • 取引履歴の開示や和解に応じない業者が存在する
  • いわゆる「ブラックリスト」に登録されて、一定期間(5~7年)借金できない

任意整理は、債権者との合意により債務を整理します。したがって、本来の支払額を超えた減額和解案を提示しても、合意を得るのは困難です。すなわち、「適正利率による取引の再計算以上の減額」を内容とする和解案を提示しても、一括返済するなどの特別な場合を除いて、合意を得ることができないでしょう。

また、極一部ではありますが、取引履歴を開示しない・適正利率による和解を拒む・予告なく取立訴訟や給与差押えをするなどの悪質業者が存在します。このような業者に対しては、時間と労力を必要とします。

減額和解

適正利率により取引の再計算を行っても債務が残存する場合、再計算後の残存債務を基準として、債権者と和解の交渉を行います。具体的に、次のような内容を債権者と交渉します。

  • 返済期間の交渉
    • 依頼者本人の事情を第一に考え、無理なく支払いを継続できる範囲で、返済期間を交渉します。
    • 返済期間は最長3年(36回払い)を目途とします。これ以上の交渉は、管理費増大などの理由で債権者は敬遠します。
  • 将来利息のカットの交渉
    • 任意整理後に和解契約に従って分割返済を続ける場合は、分割返済期間の利息の支払を免除してもらうよう交渉します。
    • 一般的に、将来利息のカットについては、同意が得られます。しかし、返済が滞った場合の遅延損害金のカットについては、同意を得ることは困難です。
  • 残存債務の減額交渉
    • 適正利率による取引の再計算以上の減額を交渉しても、債権者の同意を得るのは困難です。しかし、一括返済の場合は、同意を得られる場合があります。
    • 一括返済は、分割返済に比べて管理費が少ない・利息が発生しないので将来利息カットの必要がないなど、債権者の負担が少ないためです。

減額和解の具体例

A社から50万円を年利29.2%で借り、月々15,000円の返済を3年続けた場合、最終の取引時点で残存債務は340,010円となります。

適正利率により再計算すると、残存債務は145,560円です(194,450円の減額)。この額を基準として、和解案を作成します。

無理なく支払いを継続できる金額が8,000円の場合を考えます。

将来利息のカットを前提とすれば、返済額は最終の取引時点での残存債務額である145,560円です。18ヶ月間8,000円を返済し、19ヶ月目に1,560円を返済すれば完済になります。この返済計画案を債権者に提示して合意が得られれば、計画通りに返済していくことになります。

なお、将来利息のカットが受けられない場合、145,560円に対し、利息制限法所定の上限利率が付されることになるでしょう。

過払金返還請求

適正利率による取引の再計算を行った結果、債務消滅後も返済し続けていた場合は、債権者は返済を受ける権利もないのに不当に利益を得ていたことになります。余分に返済した「過払金」は、返還を請求することができます民703・704

過払金の回収は、訴訟外の和解交渉でも可能ですが、相手方が20~30%程度の減額を要求する場合が多いでしょう。相手方の減額の要求に応じない場合、訴訟を提起して過払金の返還を請求します。

訴訟を提起すれば、印紙代や予納郵便切手代などの費用のほか、司法書士・弁護士に訴訟を依頼する場合は、報酬も支払わなければなりません。これら諸費用と相手方の減額要求金額を比較し、減額要求に応じるのか・訴訟を提起するのかを決定します。ただし、訴訟による場合、訴訟外の和解に比べて過払金の回収に時間が掛かる場合がほとんどです。早期に回収をして他の債務の返済に充てようとする場合、減額要求に応じざるを得ないこともあるでしょう。

過払金返還請求訴訟は、近年の裁判例を見ると、原告である(元)債務者側に有利な判決が次々と出され、相手方は圧倒的に不利な立場に置かれています。

過払金返還請求の具体例

A社から50万円を年利29.2%で借り、月々15,000円の返済を5年続けた場合、最終の取引時点で残存債務は125,172円となります。

適正利率により再計算すると、過払金が201,232円も発生していました。このため、A社に対して過払金の返還を請求します。

A社が返還額の減額を要求し、その減額要求に応じられない場合、訴訟を提起します。なお、司法書士・弁護士が過払金返還請求訴訟を提起する場合、一般に、過払金のみでなく、その法定利息(5%)も請求します。ただし、「業者側が利息のみなし弁済が成立しないことについて認識していた」事実を原告側が立証できなければ、法定利息の発生を認められません出資5II・同附則8貸金17~18・43民704

法定利息の主張は相手方が反発することが多く、訴訟提起後であっても、法定利息を含めた和解は難しいと思われます。法定利息を単なる交渉材料とするのでなく、全額回収を考えるなら、判決に至るまで口頭弁論を数回行うことになるでしょう。ここでも、立証の負担・口頭弁論を数回行う諸費用の増加と得られる法定利息とを比較し、方針を決定することになります。

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