不動産交換に関する税金

イントロダクション

不動産交換に関する税金の概要

不動産を交換した場合に必要となる税金に関する説明
固定資産の交換の特例について

固定資産の交換の特例の適用要件

個人・法人共通の固定資産の交換の特例の適用要件に関する説明
交換差金等が発生する場合の注意点について

固定資産の交換の特例の効果(個人)

個人が固定資産の交換の特例を利用した場合の効果に関する説明

固定資産の交換の特例の効果(法人)

法人が固定資産の交換の特例を利用した場合の効果に関する説明
圧縮限度額について

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不動産に関する権利登記のご依頼・ご相談につきましては、当コンテンツの登記申請のご依頼・ご相談をご覧下さい。

不動産交換に関する税金の概要

資産の交換をした場合、原則として、その資産を時価で売却したものとして課税されます。たとえば、双方1億円の土地と土地とを交換した場合、自分の土地を1億円で売却して相手の土地を1億円で購入したものとして、譲渡益(売却益)に対して課税されます。

例外として、「固定資産の交換の特例」を利用し、個人の場合は非課税で、法人の場合には圧縮記帳により課税を繰り延べて、土地と土地または建物と建物を交換することも可能です。

不動産交換に関する税金
課税理由税目
不動産譲渡個人所得税・住民税(所得税等)(注1)
法人法人税・法人住民税・事業税(法人税等)(注2)
不動産取得印紙税
不動産取得税
登録免許税
不動産保有固定資産税
都市計画税
  1. 固定資産の交換の特例の利用により、非課税の場合あり。
  2. 固定資産の交換の特例の利用により、圧縮記帳による課税繰り延べをできる場合あり。

当ページの流れ

当ページでは、まず固定資産の交換の特例の適用要件を確認し、個人が交換をする場合の固定資産の交換の特例の効果(個人)と法人が交換をする場合の固定資産の交換の特例の効果(法人)を概説します。

固定資産の交換の特例の適用要件

固定資産の交換の特例の主な適用要件は、次のとおりです。

  • 「土地と土地」または「建物と建物」を交換すること
  • 譲渡不動産は、1年以上所有したものであること
  • 取得不動産は、相手が1年以上所有したもので、交換目的で取得したものではないこと
  • 取得不動産を、譲渡不動産と同じ用途に使用すること
  • 両不動産の時価の差額が、高い方の20%以内であること など

不動産業者等が販売目的で所有する不動産は、特例の対象になりません。

「借地権」は土地に分類され、「建物の附属設備・構築物」は建物に分類されます。したがって、土地と借地権の交換の場合や、建物と建物の付属設備の交換の場合にも、特例の対象となります。

交換差金等が発生する場合

この特例が受けられる場合でも、交換差金等が発生するときは、その価額分について特例が適用されません。

個人の場合は、受け取った交換差金等について所得税等が課税されます。法人の場合は、受取差金額・支払差金額が圧縮限度額に反映されます。

交換差金等

交換差金等」とは、交換時に譲渡資産価額と取得資産価額が同額でない場合に、差額を補うために授受される金銭などのことです。

この交換差金等には、金銭だけでなく、次の場合も含まれます。

金銭以外の交換差金等
事例交換差金等の額
不動産の共有持分の一部を交換、
残りの共有持分を売買とした場合
売買代金の額
取得資産のうち譲渡資産と同じ用途に
使用しなかった不動産があるとき
同じ用途に使用しなかった
不動産の価額

固定資産の交換の特例の効果(個人)

個人が固定資産の交換の特例を利用した場合、譲渡がなかったものとされ、非課税となります。ただし、交換差金等を受け取った場合、下記譲渡所得に対して所得税等が課税されます。

取得費

譲渡不動産取得時の費用です。購入・建築代金(建物は減価償却費相当額控除)、仲介手数料、印紙税、登録免許税、不動産取得税、特別土地保有税、司法書士報酬、造成費、測量費などです。

譲渡費用

交換時の費用です。仲介手数料、印紙税、測量費、司法書士報酬、建物を取り壊して土地を交換したときの解体費用などです。

取得資産価額

取得不動産交換時の価額です。

交換差金等の額が、両不動産の時価の高い方の20%を超えているときは、交換した資産全体について特例を受けられない点にご注意ください。

固定資産の交換の特例の効果(法人)

法人が、「土地と土地」または「建物と建物」を交換して取得した場合に、圧縮限度額内で取得不動産の帳簿価額を損金経理によって減額したときは、その減額した金額を損金算入する圧縮記帳をすることができます。

圧縮記帳は、あくまで「課税の繰り延べ」である点にご注意ください。

圧縮限度額

圧縮限度額は、交換差金等の有無に基づいて算出されます。

便宜上、次の計算式を「基本額」とします。

譲渡資産の価額

譲渡資産の譲渡直前の帳簿価額です。

譲渡経費の額

交換時の必要費です。仲介手数料、荷役費、運送保険料や、建物を取り壊して土地を交換したときの解体費用などです。

交換差金等がない場合の圧縮限度額

交換差金等がない場合の圧縮限度額は、次のとおり算出されます。

交換差金等を受け取った場合の圧縮限度額

交換差金等を受け取った場合の圧縮限度額は、次のとおり算出されます。

  • 圧縮限度額=基本額×減額率
  • 減額率=取得資産価額÷(取得資産価額+交換差金等の額)

交換差金等の額が、両不動産の時価の高い方の20%を超えるときは、交換した資産全体について特例を受けられない点にご注意ください。

交換差金等を支払った場合の圧縮限度額

交換差金等を支払った場合の圧縮限度額は、次のとおり算出されます。

  • 圧縮限度額=基本額-交換差金等の額

交換差金等の額が、両不動産の時価の高い方の20%を超えるときは、交換した資産全体について特例を受けられない点にご注意ください。

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